モンローさんは、2009年のドラフト全体8位でジャクソンビル・ジャガーズに指名され、2013年にボルチモア・レイブンズにトレード移籍。
今年6月にレイブンズから解雇され、引退を決めたそうです。
ワタシはこの選手、ぜんぜん知りませんでした。レイブンズの試合ってほとんど見ていないし、モンローさんのこと何一つ知らなかったけど、プレイヤーズトリビューンというサイトに手記が載ってたので、ちょっと紹介してみます。
ニュースにはならないけれど、NFLを去った選手は今年もたくさんいるはず。どんなことを思いながらプロを辞めていくのかな・・・。
It’s time I put my health and my family first. It’s time for me to retire. https://t.co/nW83Djhk0d— Eugene Monroe (@MrEugeneMonroe) 21 July 2016
「私はまだ29歳。ハイレベルでプレイする身体的能力もまだ残っている。それなのに、引退だなんてと不可解に思う人がいるかもしれない。けれど、今、私は家族のことを第一に考えている。そして私の健康、私の未来」
「過去18年間、私は体と頭部に何度も外傷を負ってきた。こぼしているわけじゃない。事実を述べているだけ。私の脳はすでにダメージを受けているだろうか?CTEを患っているだろうか?そうではないと信じたいが、脳を検査したNFL選手の90パーセント以上に、その兆候がみられたのだ。恐怖を感じる」
CTEとは、脳震盪を何度も経験した結果、脳に傷がついて、様々な症状が起きることです。激しい頭痛、記憶力の低下、躁鬱、錯乱、攻撃的になるなど。
今のところ、生きている間は診断することが不可能で、死後に脳を解剖して初めて、CTE診断が下されます。
だから、ここで言っている90パーセントとは、亡くなったNFL選手のうち、(その疑いがあって)死亡解剖をしてみた上での割合だと思うんですが、それにしたって怖いですよね。
モンローさんはちょっと物忘れをすると、奥さんとそれを冗談にして笑ってきたそうですが(あ、ひょっとしてCTE?)、最近では、携帯電話を冷凍庫に入れたまま、家中をひっぺがして探し回ることなどがあり、奥さんも真剣に心配するようになったと語っています。
そして去年の冬、4歳の娘さんに「パパ、何にも覚えていないじゃないの!」と言われて、もはや冗談ではないと思うようになったと。その後も、何回か同じことを言われているとのこと。
「まず最初に医師のところへ行こうと思う。現在の健康状態を確認する必要がある。小さなことも見逃したくない。脳と体のスキャンをして、精神状態の診断も仰ぐつもりだ。」
トレーニングキャンプからシーズン終了まで、53人の選手が一丸となって戦いに挑む連帯感。ロッカールームでの仲間意識。そういうものから離れるのが一番つらいだろう、と語っているモンローさん。
引退はするけれど、NFLのオピオイド(強い鎮痛剤)使いすぎを緩和するために、医療大麻の研究を強く提唱していくつもりです。
もちろん現時点では、大麻(マリファナ)はNFLが禁止しています。でも、強力な鎮痛剤を選手が悪用し、依存症になったりする場合と比べたら、医療大麻のほうが、体への負担は少ないのではないか、という考えがあり、モンローさんは、それを支援しています。
NFLの選手が鎮痛剤を飲み・打ちまくっているというのは、カルビン・ジョンソンさんも言っていたけど、かなり横行しているようです。(ジョンソンさんが言ってたのは、バイコディンVicodin とトラドルToradol という薬)
モンローさんは、別の記事で、トラドルのことも語っています。
毎週、試合前にはどのチームのロッカールームでも、選手は一列に並んでお尻を出す順番を待っているって。これを「Tトレイン」と言うんだそうです。
トラドルをお尻に注射してもらう順番待ち。
注射ではなく、トラドルを飲む選手もいて、その場合、効き目は次の日までもつこともあり、その間、痛みは皆無。
痛みと炎症を抑える強い薬なんですが、試合中に怪我をしても痛みがないため、処置が遅れることがあるそうです。プレイは続けることができるけど。
なんというか、フットボール選手の体への負担というのは大変なものなんだなあと、改めて思いましたよ・・・。
それでいいのか、おい?!
・・・・・。
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