2017/02/02

スーパーボウルにもどってきたマルコム・バトラー

マルコム・バトラー。その名前は、今でも胸に重くのしかかる・・・。第49回スーパーボウル。試合終了直前。ゴールラインで痛恨のインターセプトに屈したシアトル・シーホークス。この人にボールを奪われて、勝利を逃したんでした。

チェーーーーーーーーッ!!!!

今でも覚えてる。トム・ブレイディがバンザーイして子どもみたいに飛び上がって喜んでたな。バトラーさんは感極まって目を閉じて、苦しそうな顔してた。あれから2年か・・・。

マルコム・バトラーさんは、当時全くの無名。ペイトリオッツのデプスチャートでは5番目のコーナーバックでした。それが、あのプレイで一躍有名になり、今年はペイトリオッツのナンバーワンコーナーバックとして再びスーパーボウルに戻ってきました。

これ、すごくないですか?ペイトリオッツのナンバーワンコーナーですよ?

2014年のドラフトでは指名されなかった。ドラフト直後にフリーエージェント契約をしてくれるチームもなかった。5月中旬にペイトリオッツのトレーニングキャンプに2、3人空きがあったのでトライアウトを受けて、やっと入団にこぎつけました。

スーパーボウルの前には、インタビューされることもなかった。試合に出るかどうかも分からなかった。勝負の大一番の時にフィールドに入っているはずじゃなかった。しかし、CBアリントンさんの出来がよくなかったのでベンチに下ろしたベリチックコーチ。出番をもらって、スーパーボウルでの18番目のスナップで、あのインターセプト。

試合後には、オーナーのロバート・クラフトさんにホッペにチュッとされたそうです。(げげげげ・・・)

「私の男だね!このチームにいてくれて嬉しいよ!」

とのお言葉を頂きました。

「ビッグプレイを決めたら、ボスだって好きになってくれる。決められなかったら、どうなるか――大試合の肝心な場面でヘマをした選手としてコーチのフィルムに残るのさ」

と言うバトラーさん。ベリチックコーチは何て?という質問には

「スーパーボウルのちょっと後に、『ウエストアラバマからよく来たな』って、微笑んでくれた。それだけさ」

だそうですよ。これがベリチックさんの、最大の賛辞・・・。

スーパーボウルMVPになったQBトム・ブレイディさんは、賞品であるトラックをマルコム・バトラーさんにプレゼントしました。普段は他の車に乗っているバトラーさんですが、このトラックは今でも手入れをしていて、絶対に手放さないと語っています。

「これは特別なギフトなんだ。僕のトロフィーだ。どこにもやらない」


さて、今回のスーパーボウルでは、ファルコンズの攻撃をどうやってペイトリオッツが抑えるか、というところが見どころのひとつ。

180cm/86kgのバトラーさんが、自分より11cmも高い、14kgも重いフリオ・ジョーンズさんを1対1でカバーするんでしょうか?いや、多分それはないのでは?ベリチックコーチとディフェンシブコーディネーターのパトリシアさんが、どういう対策を練ってくるのか。うう、楽しみ。

スーパーボウル前の記者会見で、「NFLの中で、1対1であなたをカバーできるのは誰?」という質問を受けたフリオ・ジョーンズさん。


「1対1?誰もいないね」

と、あっさり。すごい自信!フリオ・ジョーンズさんが大活躍するのか?ペイトリオッツがフリオ封じできるのか?ディフェンシブバックの連携で?と、そんなところにも興味の尽きないペイトリオッツ対ファルコンズ戦です。

2 件のコメント:

  1. はじめまして。いつも楽しく拝見しています。
    私は身近にNFLファンがおらず、こちらのブログを読んでは「そうだったのかぁ」と感心したり、「やっぱりそうだよね!」などと共感したり、一人で勝手に盛り上がっています。
    HANAさんの記事は、選手の人柄や個人的なエピソードなど日本のメディアではあまり紹介されない内容が多く、とっても楽しいです。
    いつもありがとうございます。

    今週末のスーパーボウル、楽しみですね!
    でもあと1試合でシーズンが終わってしまうと思うと、ちょっと寂しい気もします。
    今シーズン最後の一戦に相応しい、最高の試合になるように期待しています。

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    1. ゆきちゃん、こんにちは!
      そう!そうなんですよ~NFLファンってなかなかいなくて、私は夜中に一人で静かに盛り上がっています・・・。
      ほんと、シーズン終ったらどうしよう?と今から心配ですよ。来シーズンが待ち遠しいーーー。すでに。
      スーパーボウルはいい試合になるんじゃないでしょうか。すごく期待しています。これからもよろしくお願いします。

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