2023/09/15

TEカイル・ルドルフが語るQBトム・ブレイディの素顔

みなさんこんにちは。シーズンが開幕し気持ち踊る毎日ですが、いかがお過ごしでしょうか。

第1週最後の試合、マンデーナイトではなんとQBアーロン・ロジャースが倒れ、時代の流れを感じるこの頃。ロジャースもブレイディもブリーズも、もういなくなってしまいました。

昨シーズンでやっと引退したQBトム・ブレイディのため、ニューイングランド・ペイトリオッツは初戦試合前に記念セレモニーを催しました。ブレイディ本人、オーナーのクラフトさん、WRエデルマンさんなんかが参加してたようです。よく知らんけども。

トム・ブレイディはペイトリオッツで20年、タンパベイ・バッカニアーズで3年と長いプロ生活を送りました。現役最後の昨年、バッカニアーズで一緒にプレーしたカイル・ルドルフさんの話を紹介します。

タイトエンド、カイル・ルドルフさんは33歳。ミネソタ・バイキングに10年在籍した後、ニューヨーク・ジャイアンツに1年、そして昨年はバッカニアーズに在籍。プロボウルにも選出された選手で、先日引退を発表しました。

「バッカニアーズに移籍したのは、最高のクォーターバックとスーパーボウルで勝つためだった。ブレイディが僕を誘ってくれたんだ。良い結果を期待していたけど、思ったようにはならなかった。殆どの試合は戦力外でベンチにも座れなかった。本当に残念だ。(昨年は9試合79スナップに出場)

だけどトム・ブレイディとの経験は素晴らしいものだった。まず最初に、人との接し方だ。バッカニアーズのオーナー対する態度と全く同じように練習施設の清掃員に接するんだ。午後6時半、みんな帰宅して、もう施設には一人か二人しか選手が残っていないような時に。

そしてチームメートへの接し方。トムの隣のロッカーは空いていて、そこを見ると、毎日ヘルメットやユニホーム、写真、フットボールでいっぱいになっている。彼にサインをもらおうと、皆がそこに入れておくんだ。ポストイットのメモが付いて、「ジミーにサインしてくれ。誕生日なんだ」なんて書いてある。

練習が終わると、トムはそこに座って全部にサインするんだ。ほどんど毎日。

誰だって時には嫌なヤツになるだろう。トムだって、そうならない方がおかしいんだ。でも彼は違った。フィールドの外でも大変な1年だったはずなのに。(昨年は離婚協議の真っ最中)

僕にとって、彼は最高のチームメートだった。タンパに行ったのは、彼と優勝するためだった。望んだようにはならなかったけど、シーズン中ずっと彼は僕の肩を抱いて励ましてくれた。フットボール選手としての僕を成長させてくれた。試合だけじゃない。それよりも水曜の、木曜の練習で。

33歳の元プロボウル選手が2軍チームで練習している。行き先はふたつだ。ふてくされてチームの重荷になるか、毎日精一杯努力して少しでも上達するか。

彼は僕に言ってくれた。「やろう。続けるんだ。僕がチャンスをやる。君にパスを出す」って。

僕が真剣に練習してることを彼は喜んでくれてたと思う。そして今思い返してみると、その練習がどれほど好きだったか。水曜、木曜、金曜が本当に大好きだった。

レギュラーシーズンの最終戦はアトランタだった。トムのプロ生活最後のレギュラーシーズン試合。最初のドライブで僕はフィールド上にいた。そして彼が僕にタッチダウンパスを放ったんだ。彼のレギュラーシーズン最後のタッチダウンだ。僕にとってもNFLで50個目のタッチダウン。そのボールは今、タンパの僕のオフィスに飾ってある。大事なボールだ。

僕が一番感銘するのは、彼の姿勢だ。フットボールの外では噂や否定的なことが彼の周りで渦を巻いている。だけど彼はそれを練習施設には絶対に持ち込まない。いつもポジティブだ。チームに入る前は、トムをこれ以上スゴいと思うことはないだろうと思っていたけど、それは違った」

カイル・ルドルフさんは9月4日に引退を表明し、今年はカレッジフットボールの解説者となります。ミネソタ・バイキングの選手として第3週のチャージャーズ戦で記念式典が行われる予定。長い間お疲れ様でした!

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