2017/12/07

アーロン・ロジャースにシカゴの街角で遭遇したら

10月のミネソタ・バイキング戦で鎖骨を骨折して以来、IR(故障者リスト)入りしているグリーンベイ・パッカーズのクォーターバック、アーロン・ロジャースさんです。

パスをバンバン決めてるときは「憎ったらしーヤツ」としか思ってないんですが、テレビをつけても姿が見えないとなると、やはり少し寂しい。そこがまた2倍に憎たらしいところではありますが、そんなロジャースさんが、オフの時間にシカゴの街角でファンを喜ばせたという話があったので紹介します。

それは11月末の土曜日の夜。ジュリアさんと息子のピーター君は、綺麗に飾られたクリスマスのイルミネーションを見にシカゴのダウンタウンにやってきました。

交差点で他の人たちと一緒に道を渡ろうと待っていたとき、「アーロン・ロジャースが隣にいるよ」とママに囁いたピーター君。

「まさか。アーロン・ロジャースが土曜の夜にこんなところにいるわけないじゃないの。そう私は息子に言ったんです」

しかし、その人が道を渡ろうとする横顔をチラッと見た瞬間に、言葉が口をついて出てしまったとジュリアさんは語ります。

「有名人に話しかけるなんて思いもしなかった。だってご迷惑でしょう。でも、『あなたは・・?』って思わず声が出ちゃったんです。すごく小さく。周りの人に聞こえるかもしれない、一人でいたいかもしれないのに。そう思って最後まで言えなかったんですが。

そうしたら、その人が私をまっすぐ見て、『そうですよ』って」

次の瞬間には「こんにちは。アーロンだよ」と、ピーター君に自己紹介したアーロン・ロジャースさん。街のイルミネーションを楽しみながら、予約を入れたレストランに向かう途中でした。

三人で、鎖骨手術後の経過について話しました。ピーター君とスポーツ全般の話もしました。ピーター君がベアーズファンであることを謝ると、その必要はないと語りました。だってキミはシカゴに住んでるんだもの。

周りの通行人がアーロン・ロジャースに気がつきはじめたので、ジュリアさんとピーター君は離れ、そそくさと道を渡りました。立ち止まって、撮ったばかりのロジャースとの記念写真を旦那さんの携帯に送っていると、ロジャースさんが追いつき、また話しかけてきました。



「まるで、私たちが近所の顔見知りか、友達かのようにしゃべってくれたんです。いっしょに、15分か20分ほどミシガンアベニューを歩きました。

私たちにいろいろ質問してくれたんですよ。私が聞くよりも、彼が私たちについて聞いたほうが多かったわ。だって彼のプライバシーを侵害したり、おせっかいなことを尋ねたりしたくなかったんです」

感謝祭の予定や、大学に進学するジュリアさんの娘さんのことなどが話題に上りました。

「アーロン・ロジャースがそんなことを聞くの?というようなことを聞かれましたよ。本当にびっくりするような経験でした。今でも驚いてるわ。信じられない。私も息子も」

ロジャースさんと別れて1時間後、デパートで上から下までパッカーズ仕様の女性を見かけたジュリアさんは、アーロン・ロジャースに会ったことを話したら、さぞやびっくりするだろうと、その人に声をかけてみました。しかし、その女性はいたって落ち着いた様子でした。

「その人は私の腕をポンポンとたたいて、優しく言ったんです。『私の息子もパッカーズでプレイしているのよ』って」

タイ・モンゴメリー選手のお母さんでした。

ピーター君の顔がパッと輝きました。パッカーズのランニングバック、モンゴメリー選手のファンだったのです。ロジャースさんに、モンゴメリー選手によろしくと伝えたかったのですが、言い出せなかったとピーター君が残念がりました。

タイ・モンゴメリーの名をを聞いた事がなかったジュリアさんは唖然とし、その隣でパッカーズ仕様の女性はピーター君の様子に大喜びでした。「そうなのよ!彼の顔を見た?そのとおりなの!」

もともと熱狂的名なスポーツファンというわけではないジュリアさん。翌日にベアーズ戦が控えているのに気がつかず、シカゴで何をしているのかとロジャースにも尋ねたほどでした。

「あなたは・・?って私が言った時、彼は知らないフリをして行き過ぎることもできました。それが普通かもしれません。でも彼は違いました。熱心に話をしてくれたんです。こんなことは思ってもみませんでした。ピーターにとって素晴らしいことです。『偉大なクォーターバックなのよ。その人が私たちと一緒にいたのよ』ってピーターに言い続けているんです」

ウィスコンシンに住む友人から、パッカーズファンなら絶対に喜ぶと聞いて、ジュリアさんはこの話を公に語るようになりました。

「彼に会ったことを自慢しているのではありません。全くの運ですから。アーロン・ロジャースが素晴らしい人間だと、世間に言っておきたいの。ロジャースのジャージを着ているようなファンの方だったら、ぜひ知っておいてほしいんです。

もし、私が誰かのファンだとするでしょう。その人についての良いことを、誰かが私に教えてくれる。そうしてもらったら嬉しいでしょう?私自身がとてもハッピーになると思うの」

とジュリアさんは語っています。

確かにいい写真。ピーター君もロジャースさんもいい顔じゃあないですか。

まあ実際、気にも留めず行過ぎるのが有名人の常かもしれません。でもこの日、良いことがあったのかなんか知らないけど、ちょっと心を許して、道端で男の子と話をしてくれたアーロン・ロジャースめ、いいところがあるじゃないの。

道を渡った後、わざわざ追いかけて来て話すまででもなかったと思うけど、それでもいい。ピーター君とジュリアさんの、忘れられない夜になって良かったわ~。

という、憎ったらしいロジャースさんのお話でした。

5 件のコメント:

  1. GENO2017/12/07 7:30

    ホントにいい話なのに場違いのコメントでアレですけど、フィールドにいる姿と、こうした普段着のロジャースの違いに驚きですね。よく言えば気さくなおじさん悪く言えばフィールドより老けて見える…
    ライオンズファンにとっては倒すべき相手ですけど、応援したくなりますね。こういったセリフ他にも何回も言ってますけど(笑
     モンゴメリーのママはきっとランチで本気のシカゴファンのママ友といること多いでしょうね。シーズン中立ち回りが大変そうです(笑

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    1. まぁフィールドじゃあ気さくなおじさんやってられないでしょうからね・・。試合中はほんっと横柄な感じ~。でもどっちも本当の顔なんでしょう。
      ところでスタッフォードさんまた怪我ですね。日曜日出れるのかな。出るんだろうけど・・・

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    2.  フィールドのほうが気持ちが高ぶってるんでしょうね。あのスーさんでさえロッカー、練習ではでは真面目でチームメイトと仲のいい人でしたから(笑、まぁ逆の人もいますけどね(笑
      ご心配ありがとうです。練習には復帰なんで出場の見込みはありますね。思っていたよりひどいケガではなかったみたいです。

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  2. いつも拝見しています!!イーグルスファンなのですが、さすが名QB!素晴らしいですね!!こっちのウェンツくんにも見習ってほしいです!(笑)

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    1. こんにちは。イーグルス絶好調ですね。ウェンツくんも素晴らしい活躍ではないですか。この間もタックルされながら長いパスを決めてて、息を呑みました。
      ラムズ戦頑張ってください!応援してまっす!

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