シーズン後に複数の手術をしたという話は聞いていました。開幕には間に合わないかも、と心配していた矢先でした。彼が引退の準備をしていると、ドラフト後の会見でGMシュナイダーさんが圧倒話していたので、心の準備はしていたのですが、それが現実になってみると、失くしたものの大きさに圧倒されます。
身体検査に合格しなかったという理由で、SSカム・チャンセラーと共に解雇。チャンセラーさんは昨年もプレイしていなかったので、引退も納得済みでしたが、ダグさんにはあと1年くらいやってほしかった。フットボール選手の身体への負担というのは、想像以上に厳しいものなのだと改めて思います。
自らの引退ではなく解雇という形のため、二人とも契約時ボーナスを返金せずに済み、またNFLから健康保険を1億円強もらえるという、選手側に有利な手続きだったようです。
ダグ・ボールドウィンさんの思い出は、数えられないほどあります。胸を熱くするプレイを何度見せたもらったことか。極寒のバイキングス戦での、腕を天に伸ばしてのスーパーキャッチ。チーフス戦での、パイロンへ倒れながらのタッチダウン。窮地に立たされた場面で、いつもチームを救ってくれました。頼りになるナンバーワンレシーバー。
NFLには花形レシーバーが何人かいますが、私にとっては、彼がいつでも最高のレシーバーでした。ギリギリのところでボールを取ってパスをコンプリートする、こんな足さばきはもはや芸術。
キレッキレのステップにもダグさんの真骨頂でした。
Doug Baldwin’s route running was always next level. pic.twitter.com/nsNZUi8vqH— Field Yates (@FieldYates) May 9, 2019
高校卒業時に奨学金のオファーが届いたのは1校だけ。スタンフォード大学ではHCジム・ハーボ―の下、なかなかプレイタイムがもらえず、ドラフト外でシーホークスに入団。小柄な体格ですが、フットボールに賭ける情熱と根性、そして「オメーら舐めんじゃねーぞ」という態度で、自分が授かった能力以上の力をb発揮してくれた選手です。
Legion of Boomと呼ばれたシーホークス・ディフェンス陣の、相手に食って掛かるような成り上がり者の心意気を、RBマーション・リンチと共にオフェンス側でも見せてくれました。ダグさんももチャンセラーもいなくなり、一つの時代が終わった感は否めません。
「ラス(QBラッセル・ウィルソン)に先に喋らせろよッ」と、かつてのオフェンシブラインコ―チ、ケーブルさんを突き飛ばしたことも、「何してんだよ、しっかりしろッ」とウィルソンに突っかかったこともありました。
「お、おぅ・・(汗)」的なウィルソンもなかなか良い味(笑)ですが、こうやって躊躇せず真正面からぶつかって来るチームメイトを失くすのは大きな痛手。ウィルソンを怒鳴ってくれる人、他に誰かいるんかい。(その点はOTデュエン・ブラウンさんに期待)
「いいか、まず一つだ。一つずつプレイを決めていくんだ。急がなくていい。オレ達はお前について行く。リードしてくれ。暗闇の中をリードするんだよ」
というミネソタでの名言も忘れられません。(ウィルソンたじたじ笑)そしてまた、ダグさんは後輩のWRタイラー・ロケットくんを大変可愛がってもいました。足を大怪我した時、真っ先に駆け寄っていったのもダグさんだったし、彼のレシーバーとしての成長をいつも親みたいに喜んでいました。
So many great highlights of @DougBaldwinJr over the years. This moment is one of my favorites. What a guy. @TDLockett12 @Seahawks pic.twitter.com/U2GAoORqAV— Matt LaCombe (@MattLaCombe) May 10, 2019
ロケットくん落球の際には
「ちょっと言っていいか?人間の心ってのはさ、小さな失敗を必要以上に膨らませてしまうものなんだ。お前は野獣だ。野生の動物なんだ。誰にも止められやしないんだ」
「僕を信頼してくれてありがとう」
「あったり前だよ。人生賭けて信頼しちゃうよ」
なんつって、これも珠玉の場面でした。
There's been plenty of great Doug Baldwin plays shared today.— Bik Nizzar (@Bik650) May 10, 2019
He gets rightfully lauded for his leadership - this moment always stood out to me and might be my fave: pic.twitter.com/hXSu3ogBl4
もう感謝しかないですね。もうユニホーム姿が見れないのは残念ではありますが。人生の輝いたひと時を私たちに見せてくれてありがとう。
ツイッターに「若かった自分への手紙」なんてカッコいいこと書いて、一人で去って行くなんてずるい。バカヤロー!という気もします。しかし、社会活動にも熱心に取り組んでいる人なので、活動家または政治家としての舞台に登場するのではと期待もしています。ダグさん、これからもずっと大好きだよ。ずーっと応援し続けるよぉ!
考えていたよりちょっと早い別れになってしまいさみしいです。
返信削除ちっこい体だけどプレースタイルも性格も切り込み隊長って感じで本当に頼もしかった。
ラスがラッシュから逃げまわって前を見た瞬間にどこからともなく現れてボールを受ける阿吽の呼吸は本当に見事でした。
ODともにオレオレ型の選手が減ってきていますが、試合中きついところでオレに寄こせと言えるボールドウィンやアールトーマスみたいな選手がどんどん出てくることを期待しています。
切り込み隊長ってその通りですね。本当に頼りになりました。NFLの選手生命ってあっという間でさびしいです。でも、新しい選手に期待しましょう!
削除ボールドウィンがいなくなるのはめちゃくちゃ寂しいですね!
返信削除リンチもシャーマンもトーマスもいなくなって一つの時代が終わった感は確かにあるけど、シーホークス応援しましょ!!!
もちろんです!めざせスーパーボウル!!!
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