2019/09/04

引退後のロブ・グロンコウスキーが怪我とCTEを語る

春に引退を発表した元ニューイングランド・ペイトリオッツのロブ・ブロンコウスキーさんが、8月末、久々に公の場に姿を見せていました。CBD(大麻抽出物)を含んだ医薬品を製造している会社のパートナーとなった発表記者会見だったんですが、現役時代どれほど体を酷使してきたかを語る場面では、ふと涙ぐんでいました。

「はっきり言っておきたい。体の回復が必要だった。ひどい状態だったんだ。フットボールが重荷になっていた。そう思うことが嫌だった。毎日の生活に喜びを見いだせなくなっていたんだ」


最後の試合となったスーパーボウルでは大腿部にヒットを受けました。その瞬間、「もう使えない」と悟ったのですが、この試合を欠場する訳にはいきません。試合後は、ほとんど歩けない状態で、祝賀パーティでも座ったまま。激しい痛みで、その夜眠れたのはたったの5分。ベッドの中で泣いていました。

その後4週間、毎晩眠れたのは20分ほど。重症の打撲で内出血がひどく、最初は200ml、次は500mlと大腿部から血液を抜き取り、最終的には合計1リットルの血液を取ることになりました。

問題のヒットがこれ。


それほどひどい怪我だとは、ビデオからは全然分かりません。すぐ立ち上がってベンチへ向かって歩いてるし。外から見ただけでは分からないことって、たくさんあるんでしょうね・・・。

また、別のインタビューでは、CTE(脳への後遺症)が引退を決意した理由のひとつでもあると説明しています。

「気持ちの浮き沈みが激しくなっていることに気づいていた。自分の体と心への影響を懸念した。(フットボールを)辞めなきゃいけなかった」

「脳のトレーニングをしているよ。例えば、家では750ピースのジグゾーパズルをしている」

「以前は頭に水が溜まってたんだ。触るとふくらんでいる所が数か所あった。1センチくらいの厚さで、なんだこりゃ?って触ると、へこんだりしたのさ」

と、だいぶ減量して、なんか普通の人に近づいたようなグロンコウスキーさんが語っていました。

こわ!

中1の時からフットボールを始め、ずっと夏は練習で明け暮れましたが、今年は初めて休養の夏。ゆっくり体を休めて、体調は回復している。これからはビジネスを含め、いろんな方面で活躍して行きたいとのこと。

現役時代は、別に好きな選手というわけじゃなかったんです。でかい体してイキがって、ボールをスパイクさせてんじゃねーよ、ムカ、なんて思ってたんですよ。だけど、いやもう、選手ってみんな大変じゃないですか。いや、それは分かってたけど、さらにまた実感しました。どんなに鉄人みたいに見える人だって、痛いし、泣くし、いろんなことがありますよね・・・。

しかしこのフットボールってスポーツ、結構やばいと思いません・・・?

2 件のコメント:

  1. CBSのインタビューでも「これまで20回は脳震盪を起こしている」と告白していましたね。
    驚くべき回数ですし、フットボールが如何に過酷なスポーツかと改めて思わずにはいられません。
    自分も含めて、そんなスポーツに興奮してしまうファンとは業の深い存在だと思います。
    だからこそ贔屓チームであれ他チームであれ、選手に対するリスペクトは欠かさないようにしたいですね。

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    1. 私もインタビュー見ました。目の前が真っ暗になったのも5回あるそうですが、軽い調子で語っていたのでびっくりしました。。。フットボールは好きですが、複雑な気持ちです。

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