2018/10/27

キックリターンもランもパスもブロックも。何でもできるQBテイサム・ヒルの登場

本来のポジションはクォーターバック。しかしランニングバック、レシーバー、タイトエンドの位置につくこともあり、キックオフリターナーもこなす。スペシャルチームで大活躍中のニューオーリンズ・セインツ第3QBテイサム・ヒルを、あなたはもう見ましたか?

走って良しタックル良しと使い道無限大のヒルくんを、ヘッドコーチのショーン・ペイトンさんは大変気に入っているそうです。QBドリュー・ブリーズさんによると「ショーンは新しいおもちゃをもらったみたいw」とのこと。

プロ2年目。彼の運動能力に目をつけたセインツのスペシャルチームコーチが「ちょっと借りていいかな?」と自分の部署に引き入れました。NFLデビューは去年のパンサーズ戦で、キックリターナーへのタックルを2つ記録。

今シーズンは42ヤードキックリターンをはじめ、フェイクパントからのパス、ランでのタッチダウンなど、多彩なプレイでセインツオフェンスの注目株となっています。

身長188cmで体重 100kg。大学のプロデイでは40ヤードダッシュで4.44秒を記録しました。(ちなみにオデル・ベッカムJr.は4.43、ディアンドレ・ホプキンスは4.57)ウエイトルームでも超人ぶりを見せ、コーチからは700パウンド(318kg)のスクワット禁止令が出ていたとか。

500バウンド(228kg)のスクワットは、普通に椅子から立ち上がっているみたいだとセインツのパンター、モーステッドさんが証言しています。😲😲😲

大学時代はアクション映画のヒーロー、ソーをもじって、「ソーターバック」と呼ばたことも。

アイダホ州生まれのテイサム・ヒルさんは、高校を卒業するとオーストラリアで2年間モルモン教の布教活動に務めました。その後ブリガムヤング大学に入学。ハインズマントロフィーの候補者と噂されたこともありながら、シーズンエンドの怪我を4回経験します。

上腕二頭筋の靱帯剥離、腓骨の骨折、足甲の複雑骨折と靱帯損傷、上腕三頭筋の剥離・・・。また、2016年にはお兄さんが急死し、フットボール選手でもあったお兄さんの背番号7をつけるようになりました。

困難が続き、落ち込んでいる時に電話をくれたのが、当時サンフランシスコ49ersのヘッドコーチをしていたジム・ハーボーさんです。(スタンフォード大学コーチ時代に高校生のヒルくんを盛んにリクルートしていた縁)

「テイサム。オレとか君みたいなヤツは、しのぎを削ってないとダメなんだよ。それがフットボールフィールドならいいんだけど、君は今それができない。それなら人生で戦おう」

この言葉が最良のアドバイスだったとヒルさんは語っています。「クラスでも一番になろうと争った。今の場所にたどり着くまでずっと戦ってきたんだ」

大学卒業後は、ドラフト外でグリーンベイ・パッカーズに入団しました。プレシーズン試合には出場しましたが、53人のロースターには残ることができずリリースされ、セインツと契約を結ぶことに。現在28歳でプロ2年目。

「争うのが好きなんだ。フィールドの上が大好きさ。それに、ドリューとハドルを組むのが楽しいんだ。ドリューと一緒にフィールドに立って、彼から学ぶことができる。フットボールキャリアで最高のハイライトさ」

今週はサンデーナイトがニューオーリンズ・セインツ対ミネソタ・バイキング。昨年のプレイオフ、ミネソタミラクルのリベンジ戦です。テイサム・ヒルにも注目しよーーー!


0 件のコメント:

コメントを投稿