そう思っていたんじゃないでしょうか。クリーブランド・ブラウンズの選手たちは。今シーズンは、会長もGMもヘッドコーチも新しくなって、生まれ変わったブラウンズを見せるはずだった。しかし、勝てない。暗いトンネルの中で、出口の光が見えなかった。
第12週が終っての記者会見では、ヘッドコーチのヒュー・ジャクソンさんが涙ぐんでいましたよ。「0勝12敗が本当につらい。長い12週間だった」って。
でも、勝ったよブラウンズ!第16週、最後のホームゲーム。20対17でサンディエゴ・チャージャースを破って初勝利。
試合後のロッカールーム。
— Cleveland Browns (@Browns) December 24, 2016
「ベテラン選手のことを言ってただろ・・」と語りだして、もう言葉にならないジャクソンさん。そのあと、ウィニングボールをコーチに差し出し「オレたちと1年つきあってくれてありがとう。思うようにはできなかったけど・・でもこれをコーチに捧げるぜ。メリークリスマス!」と抱き合う選手たち。
よかったな!大切な一勝や!
ジャクソンさんは、この試合に賭けていたそうです。次の週は、プレイオフの順番争いをしているかもしれないピッツバーグ・スティーラーズ。勝つとしたら、このチャージャース戦しかない。
シーズンが終ったら、チーム編成は大きく変わる。今のメンバーが、ブラウンズとして共に戦って勝つ最後のチャンスになるだろう。ベテラン選手は今までよくやってくれた。新人が力を出して借りを返す番なんだ。そういう話を選手にしていました。
試合はクリスマスイブ。まばらな観客席でしたが、「ヒューを信じてる」「信頼してるぞヒュー」という看板も見えました。こんな成績でも応援を続けてくれるファンがいる。寒空の中スタジアムに足を運んで。
試合はなんとかブラウンズが20対17とリードして、残り3分49秒。32ヤードフィールドゴールを決めれば同点に追いつくチャージャース。しかし、ブラウンズがキックをブロック。手を空に伸ばしたのはジェイミー・メダー選手。
メダー選手はクリーブランド近郊で育ち、子どもの頃からのブラウンズファン。ドラフト外練習生としてブラウンズに入団し、チームのためならどんな役割でもこなす、縁の下の力持ち。この選手が大きなプレイを決めました。(んもー、はまり役!)
チャージャースは、試合終了前に再び43ヤードフィールドゴールのチャンスがありましたが、それも失敗。
The most exciting moment in Cleveland Browns history gets the soundtrack it deserves. pic.twitter.com/nWvofh8Ylb— NFL Be Like (@TheNFLBeLike) December 25, 2016
キッカーが呆然としとる・・wブラウンズに負けたのが信じられないって・・wwいいじゃないか、こういうことがあったって。クリスマスだよ!
大喜びのファンのみなさん。
We got it done for the #DawgPound! 🙌 https://t.co/7sAfIujwMt— Cleveland Browns (@Browns) December 24, 2016
よかったねぇ。ホントに。
さて、クリーブランドでは、ブラウンズが16敗でシーズンを終えたら、それを祝うパレードを行うという企画も立てられていましたが、この試合の勝利によって、パレードは中止に。
クリーブランド警察が、「警備しなくてよくなった~あ~よかった~。ブラウンズ勝ってくれてアリガト~」というツイートをしていましたよ。
Thanks, @Browns for this Christmas Miracle. Now we can stop talking about a certain parade. PLUS Chief Williams was there #GoodLuckCharm— Cleveland Police (@CLEpolice) December 24, 2016
パレードの主催者側は、イベント施行のために集まった募金を、クリーブランドのフードバンクに寄付するそうです。あっちもこっちも万々歳じゃないですか、ねぇ。
クリスマスに希望の光が見えたブラウンズ、よかったです。シーズン最後の試合は、スティーラーズが主力選手を休ませる方針のようですから、ひょっとして、もうひとつ勝てるかも?
NFLで勝つのって、本当に大変なことなんだね・・・。
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