2015/10/10

コルツを救ったマット・ハッセルベックさんの涙

NFL第5週の木曜日は、インディアナポリス・コルツ対ヒューストン・テキサンズ戦でした。

ここまでコルツは2勝2敗、テキサンズは1勝3敗と苦戦しているチーム同士。コルツのQBアンドリュー・ラックさんは、前週に引き続き肩の故障で出場しなかったので、「んじゃー、まー、JJワットさんがどんなにすごいのか見てやろうじゃないの~」と思って眺めていた試合でした。だって、JJワットさんて、一応今年のNFLのナンバーワン選手に選ばれた人だからさ。

けど、ワットさんはふるうことなく(コルツのオフェンシブラインが頑張っていたから)、「なんか~どっちもパッとしないチームだな~」と眺めてたんです。結果はコルツが27-20で勝ったんですけど、試合後のインタビューで、アンドリュー・ラックさんの代役を努めた、コルツのQBマット・ハッセルベックさんが泣いてたんです。

えええ、どうしてこの人泣いてるん?40歳のベテランQBに何があったん?


リポーター 「試合前に、病気でひどい具合だって言ってたけど、この試合はどんなふうに大変だったの?」

ハッセルベックさん 「思ったよりつらくはなかった。試合前は、最後までもたないんじゃないかと思ったけど。なんでかわかんないけど、やり通すことができたんよ」

リポーター 「どうして泣いてるの?」

ハッセルベックさん 「もう(ボクの中に)何も残ってないんだよ、たぶん I got nothing left maybe」


調べてみたら、ハッセルバックさんはこの1週間ずーっと病気で、試合の2日前には病院の救急室に駆け込むくらいで、「月曜・火曜は死の床にいるみたいだった」ってコーチが言うほどで、試合前日のミーティングでは話すこともできず「ゾンビみたいに座ってるだけ」で、試合当日まで点滴受けて寝てたんですと。けど、「オレ、バックアップQBだから出るよ」ってコーチに告げたハッセルベックさん。

そんなふうにはぜんぜん見えなかったですよ、試合中。決めどころはきちっときめて2タッチダウン。ガッツいプレーを見せてくれていたもの。

すごいなあ。プロの仕事じゃないですか、これ。アンドリュー・ラックさんもサイドラインで興奮して見てたよ。そしてハッセルバックさんを抱きしめて喜んでた。


先週のジャクソンビル戦から、アンドリュー・ラックさんの代わりに先発したハッセルベックさん。その試合の途中から具合が悪くなり、ハーフハイムに吐いたんだそうです。それでもジャクソンビルに勝ち、今週も勝って、0-2でシーズンが始まったコルツを3-2までもってきた立役者じゃないですか。不調のラックさんに代わって、コルツの今シーズンを救ったといってもいい。ああ、いいものを見せてもらったよ!

ハッセルバックさんは1998年に6巡目でグリーンベイ・パッカーズにドラフトされ、ブレット・ファーヴさんのバックアップを3年努めたあと、シアトルに移籍。レギュラーのQBになってスーパーボールまで行くほど活躍し、そのあとテネシー、インディアナポリスと渡り歩いてきたベテラン選手。17年もNFLにいるって、ちょっとすごい・・・。いろんなことがあったんだろうなあ・・・。

来週コルツと戦うのは、あのニューイングランド・ペイトリオッツ。ラックさんは回復するのでしょうか?またハッセルバックさんの出番があるのでしょうか?

2 件のコメント:

  1. 初めまして。ハッセルベックのインタビューとプレーに感動していろいろ記事を見てたらこちらに来てしまいました。

    本当にヒューストン戦でのハッセルベックのプレーとインタビューは忘れられません。またこの試合は本当にコルツのベテラン勢のプレーが光っててちょっと懐かしくも嬉しくなりました。

    ATLファンより

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  2. コメントありがとうございます。

    NFLは去年あたりから一生懸命見はじめたんですが、それぞれの試合にドラマがあって、いろいろ感動しています。このゲームを知って、本当によかった~と思う毎日です。

    アトランタ絶好調ですね!9-0くらいまでは楽勝で行くんじゃないでしょうか?

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