2020/11/15

スペシャルチームが試合を決めることもある コルツ@タイタンズ戦

いよいよ第10週。はや!

AFC南の首位を争う2強の戦いとなったサースディナイト、インディアナポリス・コルツ対テネシー・タイタンズ戦は、34対17でコルツが勝利を収めました。

第3クォーター中盤まで均衡した試合でしたが、スペシャルチームのミスが明暗を分けました。パントとかフィールドゴールとか、いつもは「決まるのが当たり前」みたいな感じで観戦していますが、この当たり前が、実は難しいものなんですね。

スペシャルチームって大事。その顛末を見ていきましょう。

タイタンズが17対13とリードして後半へ。コルツの攻撃で始まり、ゴール前1ヤードまで攻め込みますが、4th & Goalに失敗し無得点。むう〜。

1ヤードから攻撃となったタイタンズは、QBタネヒルがサックされて自陣10ヤード地点からパントに。

そしたらですね。

そのパントが、なんと17ヤードしか飛ばなかった。

ボールが足の端っこに当たっちゃったんですね。そんで横に反れちゃった。こんなパント、見るの初めて。

聞けば、3週間で3人目のパンターだというではないですか。ロースターに上がってきたばかりの25歳、トレバー・ダニエルくん。

ヒューストン・テキサンズでパンターをしたこともあります。でも最近はフェデックスの運転手をしていました。勤務中にタイタンズGMからの電話が入ったそうです。とりあえず荷物を2つ配達してからチーム施設に向かい、練習生となりました。

テネシー州出身の地元っ子。幼少時に、おじいちゃんとテネシー大学のフットボールをテレビで見て憧れ、望みどおりテネシー大ヘ。卒業シーズンには全国2位のパンターでした。(ウィキペディアより)

練習では、数え切れないくらいのパントを蹴っているに違いない。でも、こんなこともある。不運です。

ゴール前27ヤードからの攻撃となったコルツは、あっさりタッチダウンを決め、逆転に成功。

かたやタイタンズはファーストダウンを更新できず、またもやパンターくん登場となりました。

これはパンターのせいじゃない。ブロックしてない選手が悪いんだ。そうでしょ?でもそんなの見えないもん。目立つのはパンターの失敗ばかり。うわーん。

地元チームの初舞台に、やっと立ったと思ったらこれだもの。天中殺か大凶か。オーマイゴット。

2つの失敗が、どちらもタッチダウンに結びつき14点の失点に。コルツ27対タイタンズ17。

次のタイタンズ攻撃では、44ヤードのフィールドゴールをKゴストウスキがミス。パンターくんはホルダーとして手を貸していました。

悪夢再び・・。天は我らを見放したか・・・。

そのあとコルツが追加点を上げて、試合終了となった訳なんですが。いやー、ほんとにいろんなことが起こりますね。フットボールって。

このパンターくんはどうなるのでしょうか。もう1度チャンスをもらえるのか。地元の選手だからやらせてほしいなぁ。だめかなぁ。「プロだから切る」も「信じて使う」も両方アリとは思いますが。

タイタンズの動向に、ちょっと注目・・・。

2020/11/10

【第9週】44点を献上しバッファローに散る シーホークス@ビルズ戦

11月だというのにポカポカ暖かそうなバッファローでした。ビルズと対戦したシアトル・シーホークスは、立ち上がりに2連続タッチダウンを許した後、攻守ともに精彩を欠き34対44で完敗。舗装工事のローラーでズズズズとペッタンコにされた感じ?

44点。ピート・キャロルコーチ就任以来9年間で、相手チームに許した最高得点とのこと。すごいですね。カレッジの試合か。ひそかに「50点いかないでよかったー。ホッ」という気もしています。

とにかくボロボロのシーホークスディフェンス。1試合平均455.8ヤードを奪われ、32チーム中最下位なのはさておき、パスプレイで失うヤードはこのままで行くと、NFL歴史上最悪となるらしい。

現在まで、試合平均362.1ヤードをパスで奪われており、レギュラーシーズン合計5794ヤードとなるペース。これまでの最悪は2011年パッカーズの4796ヤードなので、1000ヤードも記錄を塗り替える(かもしれない)という空恐ろしいことになっています。

なぜ。どうしてこんなことになったのか。ディフェンスが売り物のチームではなかったか。本来は。よよよよよ。(泣き崩れる)

この弱みを突き、ビルズはほとんどパス攻撃でシーホークスのディフェンスを切り刻みました。試合後にHCキャロルさんが「ランが無かったの予想外」って言ってたけど、これはビルズの作戦勝ち。

そしてQBジョシュ・アレンくんの豪腕が光りました。シーホークスは果敢にブリッツを仕掛け、サック7つを記録しましたが、そんなものにはビクともしない。バッタバッタとセカンダリーを滅多斬り。デカい体で投げるわ、走るわ、跳躍するわの大活躍。

ビルズはディフェンスも成功していました。WRメトカーフ、WRロケットをかなり抑え、怒涛のパスラッシュ。QBウィルソンは16回地面へ叩き付けられ、サック5回。

インターセプト、ファンブルロストが2回ずつで計4回。ウィルソンのストリップサックって、あんまり見たことないんですが、これはかなり屈辱的。

とはいえ、1ポゼッション差に追いついた時もあったんですよ。

第3クォーター終了時で20対27。勝つチャンスはあったのだと思います。しかしディフェンスがタッチダウンを許し、その直後に自陣でインターセプト。1プレーでタッチダウンに結びつくという悪夢に早変わり。

やっぱさー、ターンオーバー4回もやって、勝てるわけはないだろう。この試合は、ビルズコーチ陣の準備が優れていて、それに対応できなかったたんだろうな〜と思いました。怪我を押して出場していたCBダンバーを下げるのも遅かったし・・・。

今後、シーホークスのディフェンスは良くなるのか???

これが一番の問題です。故障者がいるのはしょうがないけど、どう対策するのか。この試合で明らかになった弱点を、克服できるのか。

敗戦とはなりましたが、この試合ではQBウィルソンのスニークが見れました。これはひょっとしてプロ入り初めて?ゴール前1ヤードで、信頼できるRBがいなかったための苦肉の策だったのかもしれないけど。

また、オフェンシブラインのルーキーGダミアン・ルイスくんがとても良い出来だったとPFFが評価していました。全てののルーキー中1位、全てのNFLオフェンシブラインマン中1位。すごい!LSUでの写真、貼っときます。ルーキーの活躍はいい。未来が明るく感じられるもの。

次はラムズ戦。なんか・・・ゴフが長いパスをバンバン通すのが目に見えるような気がするけど・・・気のせいかもしれないな。

ステップアップする選手がたくさん出てくるといいと思います!レッツゴーーー!!!

2020/11/04

【第8週】同地区争いで貴重な1勝ゲット! 49ers@シーホークス戦

どうなることかと思っていました。しかし勝った!ホームでのサンフランシスコ・49ers対シアトル・シーホークス戦は、37対27でシーホークスが無事に勝利を収めました。拍手。

オフェンスは立ち上がりこそもたつきましたが、順調に追加点を重ねることができました。あれ?ナイナーズのディフェンスどうしたのかな?去年はもっと厳しかったのに?DEボサ、CBシャーマンの他にも故障者がいたのかもしれません。よく知らないけど。

いやひょっとして、シーホークスのオフェンスがかなりパワーアップして、守りきれなくなったとか?

オフェンシブラインは間違いなく良くなっています。拍手。2年目WRメトカーフも超人ぶりを余すことなく発揮。

ほんとこの人、大きく成長しているなぁー。

先週はパスラッシュ皆無だったディフェンスですが、この試合では果敢にブリッツを仕掛けました。普段はブリッツ率24パーセントが、この試合では51パーセント。

LBボビー・ワグナーが、11タックル・2サック・4QBヒットの大活躍でした。ボビー、待ってたよ❤すごいよ。

これまでとは見違えるようなディフェンスで、第3クォーターまで112ヤード、7点に抑えました。やればできるじゃないか。

ところが、負傷して退場のQBガロポロに代わってQBマレンが登板すると、またたく間に2回タッチダウンを許しました。第4クォーターのみで、238ヤード。

ガーベッジタイムだからいいのかな?それともディフェンスが良くなったというのは錯覚で、QBガロポロが酷い出来だっただけなのか?

まぁ勝ったからいいかな。これからも改善するに違いない。

この試合では、Sアダムスをはじめ先発選手を何人か欠いたディフェンス陣でしたが、代わりの選手が十分に穴を埋めました。

第1クォーターでインターセプトに成功したDJ・リードもそのひとり。今年8月にナイナーズからリリースされ、ロースターに上がったばかり試合でいきなりこれ。本人も嬉しすぎ〜。

今年ドラフト7巡指名のスティーブン・サリバンくんも初出場でした。大学ではレシーバー/タイトエンドでしたが、パスラッシャー人材不足のシーホークスでディフェンシブエンドに転向。コーチに勧められ、練習を始めたのは2、3週間前だそうです。え?そんなんでできるもんなの??

このデビュー戦では22回のスナップで、タックルを一つ決めました。劣悪な家庭環境で育ち、高校までコーチ、親戚、友人の家などに移り住む生活だったという彼。LSUの奨学金を得て、やっと安心できたと話していました。

「(DEとしてNFLの試合に出るなんて)全く信じられない。サイドラインに立つだけでも、夢が叶ったようだ」

「チームのためなら何でもする。ボールをキックしろってコーチに言われたらキックだってするよ」とも。これからも頑張ってほしい選手です。

故障者が続出したランニングバック陣は、いつもなら4番手のルーキー、ディージェイ・ダラスくんが先発出場。キャリー18回、41ヤード、タッチダウン2回で大役を果たしました。

ん?ボールを渡すはずだったのに忘れちゃった?みたいなプレーもあったけど、大丈夫です。

シーズン中盤ともなると、どのチームも故障者が出ることは避けられません。その運・不運を切り抜けて、シーズンは続く。出場のチャンスを得た選手の活躍が試合を分けることもあるでしょう。チーム一丸となって、後半戦に挑んでほしいと思います。

次はバッファローへ遠征だ!勝ち星を増やしてほしいぞーーーー!レッツゴー!

2020/10/27

【第7週】メトカーフが走った!ロケットが取った!勝ちが逃げた!シーホークス@カーディナルス戦

 第7週、アリゾナ州グレンデールで行われたシアトル・シーホークス対アリゾナ・カーディナルス戦は、残念ながらシーホークスが34対37で敗戦を喫しました。これで5勝1敗。

前半が終わって27対17、第4クォーター残り6分半、タッチダウンを決めた時点で34対24。10点リードしていながら、延長戦に持ち込まれてフィールドゴールでサヨナラという、なんとも腑に落ちない負け方でした。

は?なんでこうなるの?何が起こったのかよく分かんなーい・・。

すでに記憶が朦朧としています。いろんなことが起こった。不運なこともあったしラッキーなこともあった。でも結局のところ、勝てるチャンスをものできなかった。

しかし敗戦といえど、素晴らしい輝きの瞬間もありました。それを心に留めたいと思います。

まずはピック6を防いだ、WRメトカーフの爆走。

追走を始めた地点で、すでに10ヤードくらいの距離はあったと思うんです。「遠い」「ムリ」という気持ちがちょっとでも影を落としたら、何百分の1秒かの減速となって、追いつくのは不可能だったと思うんです。でもDK・メトカーフは違った。

途中でQBウィルソンが「駄目か」と諦めたその時、真横を大型トラック(または機関車)が猛スピードで突進して行く姿が。ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!という音が聞こえたかも。

いやもう驚いた。この一途な執念にひれ伏したい。

Sブダ・ベイカーが振り向かなかったら、エンドゾーンまで行けてたかも?でも振り向かずにはいられなかったんだろうなぁ。

このタックルの後、カーディナルスは4th downでもゴールラインを割ることができず無得点。いやー盛り上がったよあの時は!

この試合スーパーキャッチを連続して披露したWRタイラー・ロケットも忘れてはなりません。3タッチダウン、200ヤード。4th and 2(2:56)での、あの足の残し方なんて、職人芸というか、芸術というか、いやはやまったく。(首を横に振る)

昨年のレシーバー陣のタッチダウンセレブレーションを覚えているでしょうか。今年それをしないのは、「恐怖を植え付けるためだ」なーんて言っちゃったりしてるとこがもう、可愛いすぎて頭なでたいくらい。

タイラーすごいぞ!試合は負けちゃったけどね!

カーディナルスはQBカイラー・ちょこまか・マレーくんが堂々としてました。1度もサックできないどころか、プレッシャーを掛けたのがドロップバック48回1回のみ。(2.1%)

今シーズン最もプレッシャーの少ないクォーターバック(10.3%)とのこと。

オフェンシブラインがそんなにいいのか。さっさとボールを離し、さっさとスライドするという彼のプレースタイルか。うーん、侮れん。怒涛のパスラッシュで窮地におとしめたいなァ、いつの日か。

時間ギリギリの瀬戸際で抜け目のないWRラリー・フィッツジェラルドさんにも感服です。「はいはい、みんな急いで。スパイクしてね。時間ないからね」なぜこんなに落ち着いているのでしょうか。チクショーー。

今回の敗因は、なんと言ってもQBウィルソンのインターセプト3回です。

3回ですよ、3回!3回もターンオーバーして勝てるわけ無いじゃん!!(その昔勝てたこともあったけど。小声)

ウィルソンのチームなんだから、チームを勝利まで引っ張って行け。今年はそういうチームになった。決めなきゃならぬドライブで、相手にボール渡すとはどういうつもりだ!まったくもう。

ミスをしても、強いチームならばディフェンスが勝ちを取ってくれるとか、そういうこともあるでしょう。しかし、今はウィルソンが駄目なら勝てない。ミラクルも毎回起こってくれるワケじゃない。

遠いなあ。先の道は遠くて広い・・・。

なーんて感慨にふけっていてもしょうがない。もうこれは忘れませんか。ウィルソンも気にしてないと思いますよ、3回INTなんて。そんなこと気にするヒマがあったら、明るい未来のビジョンを思い描いた方がよっぽど有効じゃろうよ、ね。

しかしなんですね、このグレンデールのスタジアムって、スーパーボウルの思い出もあるし、鬼門かもしれませんね・・・。はっ、過去を振り返ってしまった。いかん。

次はホームで49ers戦だーーーー!レッツゴーーーーー!

2020/10/24

【ラッセル・ウィルソン談】ここまで来た!アスリートの体と心のコンディショニング

みなさんこんにちは。本日はシアトル・シーホークスQBラッセル・ウィルソンさんの体と心のコンディショニングについてご紹介したいと思います。

来月32歳になるウィルソンは、45歳までプロを続ける意向。日頃から練習と準備の大切さを語っていますが、先日のポッドキャストで、その程度が半端ないことが明るみに出ました。びっくりですよ。

まずオフシーズンでも休暇でも、ウィルソンが行くところどこへでも同行するトレーナーがいます。家族でのメキシコ旅行にも帯同しました。

えぇーパパやだ。プライベートなバケーションに仕事の人連れて来ないで。家族でゆっくりしましょうよ。とはなりません。奥様シアラのトレーナーも兼任しているそうです。(当然ベビーシッターも同行かな)

また理学療法士、体の動き専門のトレーナー、マッサージ師、シェフ2人を専属で雇っています。

シェフ2人も要るぅ?!ツッコミたくなりますが、ウィルソンが要るというなら要るに違いありません。

高気圧酸素装置も所有。高気圧酸素装置?白雪姫が寝ていたガラスの棺桶、またはSF映画に出てくるカプセルが目に浮かびましたが、携帯用もあるようです。日本では酸素カプセルと呼ばれているのかな。血液中の酸素を増やし、疲労回復を促進するらしいです。

アスリートには使用者が多く、バイキングスQBカズンズさんも「僕の部屋にもあるし、チームでも持ってる選手2、3人いるよ」と語っています。かなり普及してるのかも。

試合後「体が普通に戻るのは木曜日」と、かつてウィルソンが言ってたほどですから、選手にとって体の回復は一番重要な課題。週に2−4回ほど使用するそうですが、このカプセルを2つ持っています。

2つも要る?!いやいや、彼がそういうなら必要に違いない。

こうした設備や人件費など、身体機能の回復に年1億円以上を費やしています。「体の手入れは週何回やるのか?」という質問には、「何回って?365日だよ」と返すほど。クリスマスと感謝祭があるので363かもしれないけど、とにかく毎日。徹底しています。

もう一つ重要なのがメンタルトレーニングで、これには10年来指導を仰いでいるコーチがいます。大差で負けている試合でも、浮き沈みのないニュートラルな精神を保つこと。周りが興奮して早口になるような場面では、ゆっくり喋って時間を遅くすること。心臓の鼓動を遅くする訓練にも取り組んでいます。

心拍数を遅くする?!そんなことができるのか。ウィルソンならやりかねないと思わせるところが怖い。

ビジョンを口に出すこと。次に何が起こるか、周りに伝えて信用させること。ハドルではチームメイトの目を見て語りかけ、信じ込ませる。そういうことをしています。

下の映像を見ると、「いいことが起きるぞ!勝つぞ!」って盛んに言ってまずが、これ、チームメイトに聞かせてるんだね。魔法にかける呪文なんだね。

毎日何らかのメンタルトレーニングをしており、土壇場では時間が止まると話していたウィルソンです。

また、こんな話も披露。

ドラフト前にブロンコスの施設に招待された時、ロッカールームで見かけたのがQBペイトン・マニング。「あれ、キミ、見たことがあるけど?」と声をかけられ、「ラッセル・ウィルソンです!パッシングアカデミーにいました!」と返答。マニング主催のQB養成アカデミーで、トップ12に選ばれたことがありました。

オフシーズンなのに一人でロッカーに座り、蛍光ペンでノートに線を引いて学んでいる大先輩に感銘。いつでも最大限の力で準備に努めること。帰りの飛行機で、自分の目標をノートに書いて誓いました。一生忘れられないと話しています。

フットボールに賭ける姿勢が半端ないですね。だから日曜日にあんなプレーができるんだな。すごいなあーーーー。

ということで、ウィルソンには全幅の信頼を置いています。それでも試合はどうなるか分かりません。サンデーナイトのカーディナルス戦勝つといいな〜。またギリギリの試合になるかもしれないけどね〜。

2020/10/22

【続報】先発を降ろされて心が砕け散ったライアン・フィッツパトリック

 マイアミ・ドルフィンズがQBトゥア・タゴバイロアくんに先発指名という報道が駆け回った翌日、ポジションを譲ることになったQBライアン・フィッツパトリックさんが記者会見に登場しました。

「僕の心は破けてしまった。重い気持ちで一日を過ごした」と辛い心情を告白。

「ショックだった。まさかと思った。辛いニュースを飲み込んでいるところだ。一日中苦しい。心が傷ついているんだ。

これがチームの方針だ。今までにも話した通り、僕が彼の代役を務めていただけで、いずれは起こることだった。だけど、今はとても辛い。なんとか努力して乗り越えるつもりだ」

むっちゃ正直。驚きました。全世界に向けて、こんなあけっぴろげに自分の痛みを語れる人います?「僕、傷ついちゃった」なんて。マッチョが売り物みたいなフットボール選手なのにさ。

「昨日は、いろんなことが僕の頭を駆け巡った。チームとは関係ない、僕個人の展望だ。これで終わりなのか?あれがNFL選手としての最後の試合になるのか?先発では?

今まで先発もやったし、ベンチに降ろされたこともある。しかし、今回の場合は・・・。1年半ここでずっとやってきて、自分のチームだって気がしてたんだ。バッファロー以来、初めてこういう気持ちになったんだ。そんな事情で昨日は心が重かったんだと思う。チームの決断なので受け入れるしかない」

ドルフィンズは現在3勝3敗。プレイオフを狙える位置にもいます。ここまでチームを引っ張ってきたフィッツパトリックさんはQBR76.9で現在リーグ7位。それなのに交代というのも辛いところ。

「この職業は奇妙なものだよ。昨日僕をクビにした人と、今日はZoomミーティングで話を聞いた。そのあと僕の後任者と一緒の部屋に4時間こもってた。そんな仕事って、なかなかないよね。

クォーターバックというポジションの難しさは良く知っている。だから、部屋を共にすることは重要なんだ。みんなで彼の後押しをしなけりゃいけない。

今日は、この新しい状況を少し飲み込む日だ。そしてバイウィークで一息つく。そうだね、新しいスタートを切ったら、僕のベストを尽くしてトゥアを助けるよ。

だって、2つのことは別々なんだ。ひとつは、トゥアとの関係。彼の成功を願っている。いいコだし、彼には明るい未来がある。

もうひとつは僕の感情と、この状況。それは、彼に手助けすることとは全く関係がない。一度チームの練習施設に足を踏み入れれば。気持ちをちゃんと分けて、プロフェッショナルとして彼に手を貸したい。全力でね」

先発変更の知らせは、コーチの部屋に呼ばれて直接聞きました。しかし中学生の息子さん二人は、父親が話す前に友達からのメッセージで降格を知ったというのが、少し残念そう。

「(息子は)僕をファンタジーから外しただろうな。それでも愛してくれてると思うよ」なんてことも話していました。うううう。父ちゃん・・・。(家族はタンパで生活しているので、単身赴任中)

先発はもちろん嬉しいと言うトゥアくんは、

「フィッツが辛そうにしているのを見ると僕も辛い。フィッツみたいな人が僕の味方のコーナーにいてくれて、とてもラッキーだ。こんなふうに言いたくないけど、父親と息子みたいなものだよ」

とも語っていました。

バッキャローーー勝手に父親にすんなーーーお前はオレの息子じゃねーーーポジションを争う敵だーーーー!と、私がフィッツさんなら言いたいところです。フンッ。

しかしですね、こんなに正直に心の中を語ってくれる先輩を持って、トゥアくんはなんて幸せ者。どんな間柄でも、自分の心を打ち明けてそこから関係を作っていくって大切ですよね。本音を言うって難しいよ・・・と思った次第です。

フィッツパトリックはトレードでカウボーイズへ行くべき、という話もチラッと耳にはさみましたが、本人はトレード要求はしていません。

シーズンもまだ続くので、これからどうなるかは予想がつきません。ドルフィンズで先発に戻ることだってあり得るのがNFL。まだまだドラマは続く・・・。

2020/10/20

トゥア・タゴバイロアのデビューを見守るライアン・フィッツパトリックがニコニコしてた件

第6週ニューヨーク・ジェッツ戦でマイアミ・ドルフィンズ期待のルーキーQBトゥア・タゴバイロアくんがNFLデビューを飾りました。

24対0で勝利を収めた試合、残り時間2分半での初登板。昨年大怪我をしているので、今シーズンは慎重に調整するんだろうなと思っていたので、ちょっと驚きました。そしたらなんと、本日、第7週のバイウィーク明けから先発するとの発表が。

びっくり!

身近で彼を見ているチームが大丈夫と判断したんだから、体は問題ないのでありましょう。次の試合はロサンゼルス・ラムズ戦。DTアーロン・ドナルドが襲いかかる姿を想像すると怖い気がしますが、いずれにしても注目の一戦となります。

大腿骨が骨盤に入る箇所を脱臼、骨折という怪我を負ったのが、昨年11月。プロ入りが危ぶまれましたが、ドラフト全体5位でドルフィンズに入団。初出場の試合後、フィールドに戻ってこの瞬間を胸に刻んでいました。家族とFaceTimeしてたそう。

観客席のファンも、チームもみんなトゥアくん出場を祝っていました。彼のメンターでもあるQBライアン・フィッツパトリックさんが会場を盛り上げてニコニコ。

「なかなか興味深いヤツだよ。良い質問をたくさんしてくる。ミーティングでもサイドラインでもね。賢くて大人びたところもある。イキイキして、周りの人を笑顔にしてくれるよ」

と、先日トゥアくんを語っていたフィッツパトリックさん。プレーについて、その時の自分の判断についてなど、試合中ベンチでトゥアくんに説明しているそうです。

「僕の役割は承知している。彼の準備ができるまで席を温めておくよ。才能ある選手だし、彼にチャンスが回ってくることを楽しみにしている。僕も一役買ってる気持ちだ」

「僕が一番のチアリーダーとなって彼を応援する」とも話していました。

今年でプロ生活16年目。ドルフィンズが8番目のチームという大ベテランです。しかしニューヨーク・ジェッツでの2016年シーズン後は、精神的に疲れ果て自信喪失。引退しようと思いましたが、バッカニアーズからオファーをもらい、フットボールをする喜びをまた見つけました。

「リーグに入った当時は、1年できるかなと思っていたくらいだった。今の自分は予想を遥かに超えている。自分は世界一の幸福者だと思うことが時々あるよ。友達と一緒にフットボールできるなんて最高じゃない?」

昨年在籍していたQBジョシュ・ローゼンくんともいろんな話をしたそうです。チームが何度も変わり、違うオフェンスシステムを学ぶことは大変だが、できるだけのことを吸収すること。ベンチに下げられても、それは外から試合を見るいい機会になる。学ぶことが必ずある。僕もそうやって来た、とアドバイス。

紆余曲折があり、経験を重ねながら、自分の好きなことができて幸せ❤後輩の成長を助けることができて嬉しい❤というフィッツパトリックさん、めちゃカッコいいと思いませんか。

髭については、バッファローにいる時に必要に迫られて(寒さをしのぐため)伸ばし始め、今では自分の一部になってしまったそうです。

でも2連勝中なのに先発の座を明け渡すって、いくらフィッツ先輩でもチェッて舌を鳴らしたいところでは。もうちょっとさ、シーズン後半まで待ってもいいじゃないの。でもバローくんやハーバートくんの活躍を見て、首脳陣が我慢できなくなっちゃったのかな。

明るい未来をみんな見たいですからね。トゥアくんはマイアミの大スターとなるのか?とりあえず11月1日の試合楽しみにしようっと。