まさかの結末。
前半を終って17対0とリードされていたセインツが、21対20と逆転に成功したのが第4クォーター残り3分。バイキングスが3点返せば、セインツQBドリュー・ブリーズが4th and 10の正念場をコンバートし、フィールドゴールに持ち込んで、また逆転。
バイキングスベンチでは、QBケイス・キーナムさんがうつむいて帽子をかぶったりとったりを繰り返す姿が映っていました。1点差を追うバイキングスにボールが回ってきたのが、残り時間25秒。
(逆転は)無理。大勢の人がそう思ったことでしょう。実況もそんなムード。アーロン・ロジャースならなんとかするかもしれないけど――と私も思いました。バイキングス、負けるのか。勝っていた試合だったのに。さぞかし悔しいことだろう。いいチームだった。しかしブリーズが一枚上手だったということか。スーパーボウルはセインツを応援しよう・・・。
なんて心を決めてたら、まさかのタッチダウンが炸裂。自陣30ヤードから放ったパスをWRディグズがキャッチし、そのままエンドゾーンに走りこみました。
オフェンシブコーディネーターが指示したのは、「バッファロー・ライト・7・ヘブン」。右サイドラインに沿って3人のレシーバーが走り、パスをキャッチしたらラインを割るというプレイでした。最後のフィールドゴールに望みを賭けます。
「ケイス!ボールを必ず出せ!」とOCの声がヘルメット内のスピーカーから聞こえました。ハドルの後、レシーバーを呼び止めて「誰かにチャンスを託すからな」と声をかけたQBキーナムさん。
「ステフォンがサイドラインへ走っていくのが見えた。頭の後ろへと投げたんだ。後方へ高く。彼がジャンプして『ひょっとしていけるかも』と思った。彼のグラブが宙に伸びるところが今でも目に浮かぶ。彼がキャッチして、僕は『本当に取ったのか』と」
「ラインから出ろ!」と叫んだQB。そしてヘッドコーチ。
「そしたら、セーフティが彼をかすったんだ。彼は地面に手をついたが、ダウンしなかった。彼の前方には誰もいなかったんだ!」
「あれは神だ。あの瞬間のプレイは神だ」と語るのはWRアダム・シーレンさん。
奇跡が起こった瞬間、キーナムさんは頭を抱えて「オーマイゴッド」とつぶやき、それから歓喜の飛びまわりww
— Josh Frydman (@Josh_Frydman) January 15, 2018
ヒーローインタビューでは現在の心境を聞かれて「分かんない。表現できない。あはははは。信じられない。分かんない。ははは」とショック状態でした。ははははははは。
.@casekeenum7 was at a loss for words when @StaceyDales caught up with him after that incredible finish! pic.twitter.com/iJSZRilZsx— NFL Network (@nflnetwork) January 15, 2018
この後、少し気持ちが落ち着いてからは「人生で三番目に素晴らしい出来事だ。神に人生を捧げたこと、妻と結婚したこと、その次にくる最高の瞬間だ」と語っていました。
今シーズンのキーナムさんの活躍には脱帽です。レギューラーシーズンのバイキングスの試合は2、3試合見たけれど、安心して任せておけるクォーターバックという感じ。
2012年にドラフト外でヒューストン・テキサンズに入団。しかしキャンプ後には53人のロースターに残ることができず練習生に。テキサンズを2回、ラムズを2回経験した後、今年バイキングスのバックアップQBとして1年契約。サム・ブラッドフォードさんが故障したため、第2週から先発で出場しています。
シーズン前には誰も予想しなかったヒーローの出現。こういうのもスポーツの醍醐味ですね。キーナムさんハンサムや~ん。ニコニコしててやさしそう~。レシーバーをどついたりしないのかな~。(するよね)
ということで、バイキングファンの皆さんおめでとうございます!この勝利はあなたたちのもの。幸せに酔いしれてくださいね!
(ちぇーいいなぁーオレも試合がしてーなーーーー)
この写真、ほんと好き。至福の笑顔。
I DIGGS it! pic.twitter.com/cRWVzd6atj— Case Keenum (@casekeenum7) January 15, 2018
奇跡の瞬間をもう一度。
The #MinneapolisMiracle was incredible.— Minnesota Vikings (@Vikings) January 17, 2018
Your reactions? Priceless. #BringItHome pic.twitter.com/sydPiQUdLY