2018/05/13

ルーキー・オブ・ザ・イヤーに輝け! マイケル・ディクソン

みなさんこんにちは、長いオフシーズンをどのようにお過ごしでしょうか?

ルーキーキャンプがあっちこちで繰り広げられていますが、シーホークスのキャンプでは、新人マイケル・ディクソンくんのパントに皆が驚異の声を上げましたよ。
10ヤードからのモンスターパント!

「実際の試合はもっとスゴイんだぜ。ビックリするよ。長距離もいいんだが、20ヤードラインの内側で、狙ったところに落とすことが出来るんだよ。クレイジーさ」

とはディクソンくんの大学時代を知る方のコメント。え、そうなんすか?!見たい。早く見たいなぁー。

プーチキックを上げる時、スパイラルをかけたい時には、ボールの持ち方も変えるという職人技も持っています。(って、ほかのパンターもやってるかも)

ディクソンくんはオーストラリアのシドニー生まれ。小さい頃はサッカーをしていましたが、9歳でオーストラリアンフットボールへを始めます。大活躍したジュニア時代が終わった時、アメリカンフットボールのボールを蹴るポジションに目が向きました。カンガルー皮のボールを蹴るのには自信がある。もしかして僕にもできるかも。

親元を離れ、メルボルンにあるキックアカデミーで練習を積んで数か月。コーチがビデオをアメリカの大学に送ったところ、テキサス大学から奨学金の話が舞い込みました。

初めてアメリカンフットボールを蹴ってから、2年後には大学最優秀パンターに贈られるレイ・ガイ賞を受賞し、3年後にはNFLチームに入団。すごいですね。ビデオのインタビューを見る限り、すんごく真面目そう。というか、不思議くんかもしれないなぁ。究極のマイペース野郎。とりあえず、ボールを蹴ることにしか興味がなさそうな人に見えます。

さて、コンバインではシーホークスとの面接で「競争心はある?」と質問され、その後、「よし、じゃあ、瞬きしないでどれだけ目を開けていられるかな?」という運びに。

1回目は風が目に入り、14秒で終わり。2回目は両手を上げて風を防ぎ、暗いところを見るなど工夫をして時間を延長。またやってもいいと言われたので、今度は目玉をぐりぐり動かしていろんなところを見つめることで眼球を「フレッシュに保ち」ずーっと開けていることができた、と真顔で語っています。

・・・マジっすか・・小学生じゃないんだからさ・・・。こんなんで競争心があるかどうか分かるんかい?!と思ったけど、いや、こういう原始的な方法が真理をつくのかもですね。(ホントか?)

彼の名前はマイケル・ディクソン。今はぺーぺーのルーキーですが、ひょっとしてNFLの歴史に残る神パンターとなるかもしれませんよ!その可能性は十分にある!

ということでプレシーズン試合でディクソンくんの実戦パントを見るのを楽しみにしています。

2018/05/06

Thank You! クリフ・アブリル&ピンポン仲間たち

「第4週に首を怪我した時は、これがシーホークスのユニホームを着る最後だとは思いもしなかった。腕に感覚が戻り、指のしびれが無くなったので、正直、試合に戻れると思った。ドクターに病院にいくように言われたけど、まあ形式だけだろうと。MRIをして家に帰り、『ひょっとして1、2試合欠場するかもな、最悪の場合』というつもりだった。これでシーズンが終わるとは考えもしなかった。ましてや、シアトルでの最後になるなんて」

と語るクリフ・アブリルさん。この怪我から7か月後、今回の身体検査がクリアできなかったことから、シアトル・シーホークスよりリリースされました。ずっと噂されていましたが、現実に発表となるとやはり寂しいです。

しかし、引退とは語っておらず、お医者さんと相談しつつ、その時が来れば自分と家族のために最善の決断を下したいとのこと。

2008年ドラフト3巡でデトロイト・ライオンズに入団し、5シーズン後にフリーエージェントとなりました。大型契約を期待しましたが、ディフェンシブエンドの市場は厳しく、ベンチ外でも見本となってほしいと勧誘されたシーホークスと2年契約したのが2013年。

「ロッカールームを見渡すと、シャーマン、アール、カム、KJがいた。素晴らしい選手の集まりだと肌で感じた。考えても見てくれ。デトロイトでは、負けることが多かった。ルーキーで16敗シーズンも経験した。5年間でプレイオフ出場は一回だけ。しかし今、スーパーボウルを、チャンピオンになることを期待されるチームの一員となったんだ。

それまでしたことはなかったが、シアトルでの数年はピンポンばかりしていたような気がする。毎日だ。2台使って試合することもあった。試合そのものよりトラッシュトークで白熱した。みんなが、自分こそトップ5だと断言し、ナンバーワンだと豪語する選手もたくさんいた。

実際のところピンポンの王者だったのは・・・アールだろう。ジミー・グラハムもうまかった。その次はルーク・ウィルソンかな。シャーマンじゃないのは確実だ。すまんな、兄弟。😉

しかし、ハウシュカがいた時は誰も寄せ付けなかった。冷静なのさ。試合を制していた。今思うと、昨シーズンはピンポンをする時間があまりなかった。それが良くなかったのかもしれない。

ロッカールームで誰かとケンカ腰になった時は――と言ってもふざけてるだけなんだが――「ピンポンで決着つけようぜ」というのが定番だった。

楽しかったな。しかし本気の真剣勝負だ。オフシーズンの後、多分スーパーボウルで勝った翌年だったと思うが、アールが急に上手くなったんだ。鋭いサーブでみんなを圧倒した。

『アール、ズルしてるだろ!』って僕は言ったよ。

どうやってズルするのか自分でも分からなかったが、アールのラケットでも調べてやろうと思った。そしたらアールがこう言うんだ。

『ズルじゃないぜ。卓球台を買ったんだよ。家でやってるんだ』

シアトルでの卓球台の売れ行きは、その年すごかったに違いない。みんな卓球台を買って、家で練習したんだ。オフシーズンのあと、チームに戻る時に備えてね。そのくらいシリアスだったのさ。

ピンポンがオレたちの成功の秘訣だったのかもしれない。ロッカールームの団結に結びついていたんだと思う。

昨シーズンはピンポンをあまりしなかった。それが問題だったかもしれない。負傷者が多く出て、同じチームとは言えなかった。シャーマン、カム、そして自分も倒れた。他にも数人。それほど選手を失うと――特にシャーマンやカムのようなリーダーを欠けば、影響は免れない。

だけど、ピンポンの時間が少なかったと今でも思っている」

と語るクリフ・アブリルさん。懐かしい名前がいくつか出てきたけど、このオフシーズンでチームはガラッと変わり、2013年のスーパーボウル優勝経験者はすでに数人のみとなりました。時は流れ、いろんなことが変わっていきます。

今年すでに移籍が決定した仲間、マイケル・ベネットさんへの別れの言葉は

「一緒にシアトルに来て、一緒に去ることになった。僕たちがここで成し得たことを誇りに思う。どんな時でも僕を支えてくれて感謝している。キミのチームメイトへの忠誠心を疑うヤツがいたなら、ジョニー・ヘッカーに聞いてみろって言ったらいい😂」

優れたチームメイトがいたことで、自分も奮起し努力できた。スーパーボウルで勝てたこと、プロボウルに選ばれたのも、彼らがいたからこそ。シアトルでチャンスをくれたキャロルコーチ、GMシュナイダーさん、オーナーのポール・アレンさんにも感謝していました。

そしてファンにも。

「試合の日のスタジアムは忘れることができない。欠場してサイドラインに立っていた時、ファンが熱狂し地面が揺れるのを足元に感じた。その時ほどプレイしたいと思ったことはない。君たちのその熱情。その瞬間この世界でやりたいことはただひとつ、フィールドに出て君たちに代わって戦うことだ。

プロスポーツの中で、君たちみたいなファンはどこにもいない。どこにもだ。

フィールドの上だけじゃない。君たちは僕たちのビジネスにも協力してくれる。チャリティ活動も。フットボール選手としてだけでなく、地域の一人の人間として成功するよう応援してくれる。その見返りとして求めるのは、僕たちが日曜日にすべきことを遂行するだけ。

シアトルでの5年を誇りに思う。何も思い残すことはない。シアトルでプレイするのは本当に特別なことだった。

ありがとう、シアトル。シーホークスじゃなくなるのが寂しいな・・・なんて冗談さ。いつだってシーホークスの一員だからね。Go Hawks!」

というお別れの言葉でした。アブリルさんは両親がハイチ出身なので、ハイチでのチャリティ活動にも精力的に取り組んでいます。学校を建設したり孤児院を訪問したりフットボールキャンプを開催したり。活動はこれからも続いていくでしょう。

フィールドで輝いている姿を私たちに見せてくれてありがとうーーー!!!そしてこれからの人生にもグッドラック!!

なお、アブリルさんと首に負傷を負ったカム・チャンセラーさんは6月の検査で今後の去就が決まるようです・・・

2018/05/02

ドラフトでむっちゃムカついた ジョシュ・ローゼン

「正直ムカついたな、順位が落ちたのには。1、2、3位も過ぎて、訳が分からなくなった。チームが僕をパスしたことに本気で腹が立ったんだ。指名されたら嘘の笑い顔を作って、嬉しいフリをしなきゃと思ってたんだけど、実際に指名されたら、どういう訳かそんな想いは飛んで行った。歓喜したよ。

僕が指名される前、9つの間違いが犯されたのさ。これからの10年で、それが大きな間違いだったということを必ず証明してみせる」
なんてドラフトの日に言っていたQBジョシュ・ローゼン。アリゾナ・カーディナルズに全体10位で指名されました。

「いや、あれは言い過ぎだったな。クォーターバックは3人だから、間違いは3つだった」なんて後日訂正していましたが、いや、それあまり訂正になってないようなw

会見の時は相当カッカしていました。立ち上る湯気が見えるよう。正直すぎ。私は全然構わないんですけど、「黙っとれ若造が」と思う人が少なからずいるかもです。

ドラフト24位まで落ちたアーロン・ロジャースだって、かなりムカついたでしょうが、こんなふうに大っぴらにブーたれてはいなかったでしょう。テレビ番組でローゼンくんのメンター役になったロジャースさんが、指名後にはお祝いのツイートをしていました。

さて、このローゼンくん、自分が思ったことをズケズケ言うと評判なんですが、今回もローゼン語録をいろいろ残してくれています。

クォーターバックとオフェンシブコーディネーターの関係については・・

「スタートレックの脳間通信に置き換えてみるんだ。まず彼の脳を取り出して、できるだけを自分の脳に入れようとする。そうすると僕がフィールドで確認したり判断を下す時には、彼は彼の脳で全く同じ判断を同時にしているのさ」

??????頭が良いと評判のローゼンくん、このブッ飛び方もなかなか。意表を突いてくれます。スゴイとしか言いようがない・・・。

ドラフトに関する一連のイベントについては

「どれもそんなに真剣に捉えるべきことじゃないんだ。僕たちは何も言えないけどね。ドラフト前にいろんな参加義務があって、面倒くさいよ。都市から都市を飛び回る。ワークアウトに次ぐワークアウト。40ヤードを走る。コンバインやプロデイをする。正直に言って、チームが形式でやってるだけなんだ。だってもう選手のテープは見てるだろう。テレビのためなのさ。それが終わってホッとしてる。これで実際に重要なことにやっと取り組める」

ね、正直。ジョシュ・ズケズケ・ローゼンと私はこれから呼ぶことにしますよ。

この自由奔放な物の言いようについては

「過去3年間黙っていたら、もっと高い順位で指名されていたかもね。だけど、そんなの嫌だ。自分自身でいたいし、アリゾナ・カーディナルズは僕がどんな人間を知っている。バカなことを言って不必要に怒りを買う子どもではない。毎日練習施設に入る時には、僕がどんな青年かを皆知ることになるだろう」

ということです。これからもいろいろ言ってくれるんじゃないでしょうか、ズケズケ・ローゼンくんは。NFC西は結構楽しみですよ。ガラポロ&シャナハンにゴフ&マクベイ、そしてひょっとしてルーキー・ローゼン&新コーチ。激戦区をシーホークスが勝ち抜いてくれるよう期待しています!