今年のNFLドラフト1巡2つの指名権を持っていたシアトル・シーホークスは、全体5位でコーナーバック、全体20位でワイドレシーバーを指名しました。
5位はパスラッシャーが本命、ひょっとしてQBリチャードソンかという声もあったのですが、なんとコーナーバック。イリノイ大学デボン・ウィザースプーンくんです。
Devon Witherspoon is bringing elite defensive talent to the Seattle Seahawks 😤 #NFLDraft pic.twitter.com/s5JDpz0hum
— ESPN (@espn) April 28, 2023
他のチームからジャンジャン電話がかかってきたそうですが、トレードダウンはせずに指名を選択。「絶対取りたい選手2人のうちの1人だった」とGMシュナイダーさんは語っています。
HCキャロルさんにいたっては、彼にぞっこん惚れ込んでいる様子。
「こんな選手に巡り合うことはめったに無い。同じ資質を持った選手で思い出すのがトロイ・ポラマルだ」
USC時代にコーチしたSポラマル選手は2003年にドラフト1巡でピッツバーグ・スティーラーズに入団。12年間活躍し殿堂入りを果たしました。
「トロイと一緒にプレーしたことがあれば、私の言っていることが理解してもらえると思う。試合を認識し、チャンスを見抜く力だ。彼はそこがすごかった。(ウィザースプーンは)近いものを持っている」
コンバインの面談では静かで謙虚だったというスプーンくんですが、シーホークスの練習施設に招待し、深く質問すると心を開いて話してくれました。
「どんな考え方をするのか知りたかったんだ。じっくり話をした後、彼は特別な選手だと確信した」とHCキャロルさん。
ドラフト前夜に夕食をテイクアウトしようと車で出かけたら、信号で停まった前の車がイリノイ州のナンバープレートだった。「まさか」と思い、ドライブスルーの列に並ぶと、そこでも前に止まった車が、さっきとは違うイリノイ州のナンバープレートで驚いた。
という話もHCキャロルさんが聞かせてくれました。
高校2年からフットボールを始め、バスケットボールと陸上競技でも活躍。伸びしろがまだまだありそうなスプーンくんです。期待しよう!
20位指名は、オハイオ州立大学ワイドレシーバー、ジャクソン・スミス=ジグバくん。
2021年シーズンはレシーブ1606ヤード。ローズボウルでは347ヤード、3タッチダウンという成績で、この時点でドラフト10位以内の選手と言われていました。
ところが、2022年シーズンはハムストリングスの故障で、出場したのがわずか3試合。それがシーホークスにとっては幸運だったのでしょうか。20位で今年ナンバーワンと評価されたレシーバーを獲得することができました。
Seahawks draft Ohio State WR Jaxon Smith-Njigba at No. 20
— Bleacher Report (@BleacherReport) April 28, 2023
B/R’s No. 1 WR paired with DK and Tyler Lockett 😳 pic.twitter.com/vnhE99k5iH
3月に行われたオハイオ州立大学のプロデイにはシーホークス首脳陣が揃って参加。
「彼のワークアウトは素晴らしかった。無理をしないで準備させる。飛び抜けた才能がある選手だ」とシュナイダーさんが言えば、HCキャロルさんは「下半身が強く、方向転換が秀逸。ダッシュして止まる、出るがパワフル。ワークアウトでそれを見ることができた。会って話ができたのも良かった」と語っています。
お兄さんがメジャーリーグ、ピッツバーグ・パイレーツの選手であることも紹介されました。
レシーバーって生意気そうな選手が多い中、このジャクソンくんはなんかソフトな感じ。それでいて自分の力と練習には自信があるという風なのが興味深いです。
タイラー・ロケット、DK・メトカーフにジャクソン・スミス=ジグバというシーホークスレシーバー陣、熱いじゃあないですか。いやもう期待するしかないっしょ。
1巡で2つ指名ってこんなに嬉しいものだとは知らなかったなぁ。
(続く)