2020/08/17

【シーホークスキャンプ便り】オプトアウトも考慮したタイラー・ロケット

皆さん、こんにちは。暑さの中いかがお過ごしでしょうか。

新型コロナウイルス感染症の影響により、今シーズン参加を見合わせたNFL選手は66人。シアトル・シーホークスの第1レシーバーWRタイラー・ロケットさんも、真剣にオプトアウトを考えたと記者会見で語りました。

2015年NFLコンバインの健康診断で、心臓の大動脈が右側にあることが発覚。一時はプロ生活も危ぶまれました。この心臓の異常が、感染した場合に影響を受けるのか。家族で喘息を患う人が多いこともあり、シーズン参加にはかなり躊躇したそうです。

「心臓は心配だけど、確実なことは誰にも分からない。医師の意見も聞いた。オプトアウトもできたけど、プレーすることを選んだんだ。

ピート(キャロル)もそうだし、チームには年配のコーチがたくさんいる。感染したくないのはみんな一緒。彼らがやるなら僕だってやれるはずだ。そう自分に言い聞かせた。決めたからにはやるだけだ。コロナは気にしすぎないようにする」

シアトルの自宅で一緒に暮らしたこともあるイトコが新型コロナウイルスに感染し、重症だった事実も。

「呼吸できなくて、かなりひどかった。回復後に話したら、体中に激痛が走って、もうダメだと思った日もあったと。これ以上は体が耐えられないって」

このイトコさんをはじめ、父側の親戚に喘息の人が多く、家族・親戚にリスクを負わせる可能性も今シーズンを躊躇した理由です。

5月に感染を報道されたデンバー・ブロンコスLBボン・ミラーさんも、オプトアウトを真剣に考えました。しかしチームが十分な予防対策をしていると判断し、プレーすることを決意。

感染当時は味覚・臭覚がなくなり、7キロ体重が落ちました。体がベストの状態に戻るまで、2−3週間はキツかったと話しました。

現在、各チームでは毎日検査が行われています。8月11日時点で選手2840人の陽性率は0.81%。まずまず良好なのではないでしょうか。

有名なところでは、ライオンズQBスタッフォード選手、ジャガーズQBミンシュー選手がCOVIDリスト入りしましたが、後に偽陽性だったことが判明。シーホークスではWRウースラ選手が偽陽性でした。

そんな折、8月15日には唾液から判定する新しいコロナ検査がFDA(アメリカ食品医薬品局)で認可されたとの報道がありました。NBAとNBA選手会が出資しイェール大学が開発したこの検査は、従来のものよりもかなり安価。結果が出るのも早く、大量に製造可能なので、NFLにとっては良いニュースとなりそうです。

いくらでも状況が好転するといいな。感染症を抑え込んで、シーズンが順調におこなわれることを祈るばかり。

2020/08/15

【どうでもいいかもしれないキャンプ便り】ジャマール・アダムスはシーホークスのディフェンスに飽きるのか

みなさん、こんにちは。NFLはトレーニングキャンプが始まり、選手の練習風景が見られるようになりました。どうなることかと思いましたが、どうやら開幕にこぎつけられそうな感じ。

さて、先月シアトル・シーホークスに電撃トレードで移籍したSジャマール・アダムスさん。NY・ジェッツではHCゲイスさんとうまく行かず、またGMにも不満があったと聞いています。そしたら昨日は、ディフェンシブ・コーディネーターのグレッグ・ウィリアムズさんが「ジャマールは、あっちで飽きるかもしれないよね、うん」なんて言っていました。

シーホークスは、ジェッツのようにセーフティが複雑な動きをすることがないから、とのこと。

どうやらシーホークスのカバー3のことを言ってるらしい。なになに?ジャマールいなくなって寂しいのかな?ボクがルーキーから育ててプロボウル選手にしたんだもん、という自負もあるでしょう。でも昔のことは早く忘れて、代わりにジェッツへ行ったSマクドーガルくんをよろしくお願いしたいです。

さてシーホークスのHCピート・キャロルさんは、ラジオ出演の際この件について聞かれて

「まー、うちは基本的にシンプルだからね。いろんなことしないんだよ。その方がいいと思うけどね」

と軽くジョークで返答。パスラッシャーとしてアダムスを起用するのかという質問には「彼はグレッグ・ウィリアムズを連れてきたわけじゃないからね」と、しつこく名前を出していました笑。「(ウィリアムズは)私たちより間違いが多いよ」なんて発言も。

「ようグレッグ、言い返してみてくれよ〜」と軽い調子でジャブを打っていたようです。

先月のトレード決定時には、ジェッツのRBレベオン・ベルさんが「オレには来い来いって言っといて、自分がサッサと出てくのかよ」と、ツイッター上でアダムスさんとやりあっていました。「嘘ツキ」なんて、かなり熱くなっていたんです。

まあ、突然のことでビックリしたんですよね。落ち着いて考えてみれば、世の中も人の心も状況も変わっていくものだからしょうがない。ね。今の場所で頑張っていくしかないです。

今シーズンは12月13日にジェッツ対シーホークス戦が予定されています。12月!その時はどんな状況になっているのでしょうか。順調に試合開催となったら、ベルVSアダムスに注目。ウィリアムズVSキャロルも。あるといいなあ。

シーホークスドラフト外ルーキーがチームホテルに女性を連れ込んで解雇

というのもニュースになっていました。女の人はシーホークスの服を着て変装してるつもりだったらしいですが、フットボール選手と比べたら体格は違いすぎるでしょうな。

気持ちは分かる。まだ二十歳そこそこの男の子だし。しかし軽率すぎた。感染を防ぐためリーグが最善を尽くしているのに、チームを危険にさらすことに気が付かないとはどうなんよ。

でも、これ5ヶ月続くんですよ。家族以外の人と会うことは極力避ける。クラブやパーティはご法度。自宅と仕事場の往復のみ。もし感染したら、チームは、リーグは、危機に陥ること必須。

結婚して子どももいるベテランはいいかもしれないけど、大学出たての一人暮らしの男の子なんかむっちゃ大変じゃないすか。自分を律する心、忍耐力が多く求められる今シーズンです。

なんかいろいろありそう・・・。無事にスーパーボウルまで言ってほしいです。苦難続きの2020年、NFLがみんなの希望の星になってくれ・・・。

2020/08/14

トレバー・ローレンスが声を上げた #WeWantToPlay

フットボールファンのみなさん、こんにちは。いかがお過ごしでしょうか。

NFLは開幕間近となりましたが、全米カレッジフットボールは有力校が集まるBig 10とPac-12が秋季シーズンの中止を決定しました。ジム・ハーボーHCのミシガン、QBラッセル・ウィルソンの母校ウィスコンシン、オレゴン、スタンフォード、オハイオ州立大などが所属するカンファレンスです。

一応、来春に延期の予定ですが、先はどうなるか不透明。そうですよね。数ヶ月後の状況を予測することが一体誰にできるのか。

カレッジの偉い人達だって、ひょっとして9月には感染症が収まってるかも〜なんて淡い期待にしがみついて、決定がこんなに遅くなったのに違いない。

シーズン開催を危ぶまれ、中止・延期の憶測が飛び交っていた先週末、カレッジの選手が #WeWantToPlay というハッシュタグで、意思表明をしていました。その先頭に立っていたのが、クレムゾン大学のクォーターバック、トレバー・ローレンスくん。

大学の選手は、当たり前ですが自分の意見を何でも公表できる訳ではなくて、クレムゾン大学では、秋季練習開始と同時にソーシャルメディアからのサインオフが慣例でした。それを押しての発言。

「試合ができる状況を一緒に作ろう。みんなが愛するゲームだ。争いや議論ではなく。前に進む道はある」

「中止となった場合でも、選手のリスクは変わらない。選手は地元に戻り、そこではソーシャルディスタンスを守ることが難しい。もし感染したら、医療費は家族の負担になる」

「自分と、自分の将来を考えて、良いとは言えない環境に戻る選手もいる。多くの選手にとって、フットボールは安全な避難場所なんだ。日常生活で感染する確率は、フットボールをするよりも高いだろう」

「シーズン開催となれば、選手は安全と予防に細心の注意を払うことになる。シーズンとチームメートへの責任があるからだ。シーズンがなければ、すでに見ているとおりだ。ソーシャルディスタンスもマスクもしない、予防もおざなりになるだろう」

フットボールがしたいという気持ちがひしひしと伝わってきました。「試合ができるなら、マイク・タイソンのパンチをくらってもいい」なんてツイートをしたチームメイトも😂(ガキ・・・。でもかわいい)

今年ドラフト1位でシンシナティ・ベンガルズに入団したQBジョー・バローくんは、

「現在のカレッジ選手の心境を察します。彼らの声が、決定権を持った人に届きますように。もしこれが1年前に起こっていたら、僕は今、就職活動をしているかもしれない」

と語っていました。本当ですね。シーズン前は無名に近かった選手が、大活躍して一躍全米にその名が知れ渡ることだってある話ではないですか。プロ入りを視野に入れ今年が勝負と思っていた選手もたくさんいたはず。その無念たるや。

この状況ですから、何が正解とは言えません。シーズン開催を決めたコンファレンスの成功を願うのみ。

現時点では、クレムゾン大学が所属するACCは開幕する意向で、9月12日が初戦となっています。

トレバー・ローレンスくんが、今回自分の意見をしっかりと伝えたことは、偉いなあ、大変意義のあることだと思いました。これぞリーダーシップ。今年は応援してみようかな。

てかさーアメリカ人マスクしろよなマスクしない自由を奪うなとかイキがってんじゃねーよバカにもほどがあんだろまったくよーふざけんなーと、ニュースを見てドヤつく毎日です。ふっ。