記者会見もなく、SNSでの言葉もなく、NFLの書類にサインして、チームを通して引退声明を発表しただけという、プライベートなカルビンさんらしい引き際と思います。
まだ30歳。まだできるよ、やり残したことがたくさんあるだろう・・・と、ファンの人は思っていることでしょう。ワタシもそう思うよ。もったいないって。
でも、最近は怪我に苦しんでいて、シーズン前から2015年が最後だと決めていたとも報道されています。家族や親しい友人、QBマシュー・スタッフォードさんとLBチュロックさんだけに気持ちを伝えて、公にしないようにお願いして、シーズンが終ってからチームに伝えたそうです。時間をかけてよく考えてくれるようコーチはカルビンさんに頼んだということですが、もうずっと考えてきて、自分の中では決まってたんですね。
余力を残してはいるけど、体を酷使するフットボールからは身を引いて、残りの人生を新しく始めようって決めたんだね。
— Detroit Lions (@Lions) March 8, 2016
背が高くて、足が速くて、超運動能力の持ち主で、ダブルカバーどころかトリプルカバーされてもボールをキャッチしちゃうという、本当にメガトロンのような選手でした。
スーパーボウルに出てMVPとってもおかしくない選手なのに、デトロイトにいた9年間でプレイオフに出場したのは2回だけ(ワイルドカード)で2回とも敗退。0勝16敗のシーズンもあったし、そんなチームにいて、数々の記録を残したっていう・・・。
チームを批判することもなく、勝てるチームへトレードしてくれという話もなく、QBスタッフォードさんとプレイするのが好きで、カルドウェルコーチのためにプレイするのが好きで、デトロイトのファンのみなさんには「チャンピオンシップを取れなくてごめん。けど、素晴らしいリーダーがいるし、近い将来、ライオンズは必ずチャンピオンシップをファンに届けられると確信している」と結びました。
スーパースターなのに、謙虚で、スポットライトを避け、ただ自分の最大限の力を出し切ってフットボールをしたカルビン・ジョンソンさん。
カルドウェルコーチは「彼は選手として素晴らしいだけじゃない。神は、この地球上に、カルビン・ジョンソンより素晴らしい人間を置かなかったと確信している」とも語っています。
・・・なんかね、こういうのを見ていると、チャンピオンシップを取るってことは、本当に並大抵のことじゃないんだなと思います。いい選手とコーチ陣を集めたからって、勝てるとは限らない。GMとヘッドコーチのビジョンも必要だろうし、選手同士のケミストリーも必要でしょう。チームで集まった時に、個人の力を合わせた以上の力が生まれて、それで、かつ魔法のようなものがないと。パズルのひとつひとつのピースがカチッとはまって、全部できて、そしたらそれが光りだして金に変わっちゃうみたいな。
そしてそんな時にそのチームの一員でプレイするって、なんてすごいことなの。
今年はデンバー・ブロンコスがそんなチームだったけど。
だけど、そんなチームと遠いところで、素晴らしいキャリアを終えてしまう選手もたくさんいるってことだよね。カルビン・ジョンソンさんもそうだし、今フッと浮かんできたのは、ラリー・フィッツジェラルドさん・・・。
カルビン・ジョンソンさんは絵も上手だし(E60 でやってた)、歯医者さんになろうと思ったこともあるって言ってたし、ドクターのお母さんが大学の学位をとっておけって言ってたし(ぜんぶ E60 )、フットボール以外でも、いろんなことで成功する人なんだと思います。
でも、また帰ってきても、みんな喜ぶと思うよ~。
🏈facts pic.twitter.com/qVHWMEAvww— NFL on ESPN (@ESPNNFL) March 8, 2016
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